中川政七商店の社長、中川淳さんが書いた「奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり。 」を読破。
中川政七商店はモダンだけれど、日本の伝統文化らしさをきちんと残した製品づくりを続けている会社なのです。和ものが好きな人なら一度は耳にしたことがあるんじゃないかしら。
シンプルbutモダンでわたしたちにも使いやすい。
そういう商品がたくさんある会社なの。
実は以前からファンでした。
というわけで、昨日買い足した「懐紙」シリーズ。
かわいいでしょ?
わたしはこれにちょっとしたお礼の文章を書いたり、してます。
この本、すごくおすすめです。
「お通しはなぜ必ず出るのか」もそうですけれど、本当に頭のいい人の書く文章というのはやっぱりとても美しく綺麗に整理されているなぁと。
わたしのテーマは「中小企業」だと思って今まで10年くらいやってきたのだけれど、この本はまさに中小企業ののブランディングを扱っていて、わたしにはドンピシャなテーマでした。
すごくすごく興味深かったし、分かりやすい。すべての中小企業に中川さんのパターンが応用できるとは思わないけれど、ひとつの確かな答えを示してくれていると思う。中川さんの場合は、伝統文化を今の時代にマッチさせて少数ロッドでたくさんの商品を扱う、そして直営店を増やすという戦略がすばらしい。そしてそれらの戦略は中川さんの正直でまっすぐな性格が良く出ていると思う。何よりもそれで成功している。
それぞれの中小企業にそれぞれのやり方があり、そしてまだまだ伸びしろのある業界が中小企業なのだと思う。わたしは大きな会社にはあまり魅力を感じない。個性を感じる小さな会社の方が好き。未完成な面白さをそこに感じる。
もしも私に出来ることがあるとすれば、真剣に誠実にひとつひとつのことを積み重ねることだと思うし、hommaniaもそうした自分がよくでているし、それがすべてだと思う。
ひとつの確かなメッセージを誰かに伝えることはとても難しい。でもそれはやる価値のあることだし、素敵なことよね。
なんだかとても、とても、いい本に出逢えたことを感謝しちゃう夜です。