{ Portugal } コインブラでできること、はじめてのポルトガル

トマールで世界遺産を楽しんだ後は、一路コインブラへ。コインブラといえば「ポルトガル中部の古都」とも呼ばれ、13世紀に設立された世界最古の大学のひとつであるコインブラ大学が有名。リスボンからは鉄道でおよそ2時間の距離。

ポルトガル屈指の名門国立大学で、法学部は現在も歴史ある建物で講義が行われているという驚きの大学です。外観からしてもう堪らなく魅力的。というのもこの建物、王宮として使われていたアルカソヴァ宮殿を利用したものだから。

実はコインブラは大学の建造物群が集まるアルタ地区とソフィア地区が世界遺産に登録されています。大学が世界遺産だなんてもう信じられない!(歓喜の悲鳴)

その大学施設の中でも特に人気なのが、こちらの図書館。世界一美しい図書館のひとつとされています。

実はジョアニナ図書館、通常は撮影禁止なのですが今回は特別に許可を頂き撮影させていただくことに。というわけで余すところなくお届けできたらと思います。

1717~1728年に建てられたとされるこの図書館の最も古い書籍は1750年以降のものだと言われています。約270年前の書籍がここに現存しているそうで、現在も特別な許可を得た、主として研究者を対象に本を読むことが許されています。

本を長期間守るために壁は2フィート(約61cm)の厚さがあり、ドアはチーク材を使用することで室内の湿度を60%程度にキープし、紙を食べてしまう恐れのある昆虫は図書館の屋根裏に住むコウモリを飼うことで対応するという驚きの方法も。

展示エリアでは日本人として初めてボトルガルを訪れた「天正遣欧少年使節団(伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルティノ)」の関連資料の展示がされていました。まさかこんなところで出会えるとは!

ジョアニナ図書館
Biblioteca Joanina
Pátio das Escolas da Universidade de, Coimbra
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大学内にあるチャペル、サンミゲル礼拝堂はもともと12世紀ごろに王宮の個人礼拝堂として作られたもので、現在の形になったのは16世紀。

ポルトガルならではの宗教的な数多くの装飾モチーフを楽しむことができます。

これらの装飾は主に17世紀と18世紀のもので、特に天井・アズレージョ・主祭壇・聖橋とパイプオルガンが見どころです。主祭壇の天井には、キリスト教の人物に代表されたコインブラ大学の紋章と、以前の大学構成に従い「神学部、教会 法学部、法学部、医学部」といった主要学部の紋章も。

また1737年制作のバロック式パイプオルガンは2000以上のパイプによって構成されており、金メッキした東洋のモチーフ(シノワズリ)で装飾されています。

こちらの礼拝堂は現在も利用されており、毎週日曜日には信者向けのミサが行われ、また卒業生限定で結婚式などのセレモニーを行うことも可能なんだとか。

サン・ミゲル礼拝堂
Capela de São Miguel
R. Dr. Guilherme Moreira 10, 3000-210 Coimbra
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大学の建物は以前は王宮として利用されていたことから、王位継承権のある王子を守るための防衛隊の部屋であったことから名づけられた「武器の間(部屋)」には王立学衛憲兵隊の武器が飾られ、また医学部の教授が会議を行っていたとされる「黄色の間(部屋)」も見学ができます。黄色の間には歴代の学長の肖像画が飾られています。

ポルトガルの城建築にはマストの「回廊」では現在も法学部の学生の姿を見つけることができ、大学のグッズが買えるショップや学食なども。コインブラといえば大学と言っていいほど有名なスポットです。

コインブラ大学
+351 239 859 900
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ふたつの大聖堂とアズレージョが美しい修道院へ

コインブラ大学のすぐ裏にある「新大聖堂」は、1772年旧大聖堂からイエズス会の教会としてよりモダンなデザインで広いこちらの大聖堂に移されました。大聖堂の正面には4人のイエズス会の聖人の像があり、バロック装飾が施されています。

そのサイドにはゴールドで飾られた祭壇画が飾られていて、教会中央にはシャンデリアまであり、ゴージャスな印象を受けます。

新大聖堂
New Cathedral/Sé Nova de Coimbra

そして新大聖堂の前に利用されていた旧大聖堂へも。こちらはコインブラがポルトガルの首都と定められた頃に建築がはじまり、未完成であった1184年頃から利用されはじめたらしい。ロマネスク様式で造られているが16世紀頃には大改築が行われ、ルネサンス様式もMIXされています。

ただし基本的にはロマネスク様式の造りとなっており、レコンキスタ時代からほぼそのまま現在まで残る唯一のロマネスク建築として有名。掘りの装飾が施されているアズレージョは必見。

コインブラの旧大聖堂
Sé Velha – Coimbra
Largo Sé Velha, 3000-383 Coimbra
+351 239 825 273

1131年に建てられたブルーのアズレージョが美しいサンタ・クルース修道院へも。

政治・文化において枢要な地位を確立すると同時に多くの教皇庁特権と王家からの下賜を得て莫大な財を獲得したという。

16世紀前半に大掛かりな改装がなされ、 建築家、彫刻家、画家たちを中心としたサロン的役割も果たしたとのこと。隣には歴史を感じさせるカフェもあり、人気なので時間があれば立ち寄りたい。

サンタ・クルース修道院
Igreja de Santa Cruz
Praça 8 de Maio, 3001-300 Coimbra
+351 239 822 941

 

世界遺産にも指定されているソフィア地区のシティめぐり

世界遺産として指定されているソフィア地区は、ソフィア通り及びサンタ・クルース修道院周辺エリアのことで、大学と共に発展してきた街としての評価が高い。

大聖堂や修道院を回りつつ、中世の古い街並みを楽しみ、 散歩しながらポルトガルのお土産を買ったり、現在では少なくなったという「金平糖」の原型であるコンフェイト(confeito)や卵を使ったお菓子を買うのもおすすめ。

Pastelaria Briosa Coimbra
Largo da Portagem, 3000-201 Coimbra
+351 239 821 617

 

現地からの先出しインスタレポートは #hommaniameetsportugal をチェック!

 

はじめてのポルトガル

#アシアナで行くリスボン

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{ Special Thanks, アシアナ航空&ポルトガル政府観光局 }