浜松町や大門駅から徒歩5-10分圏内にある、由緒正しき伝統を持つ芝パークホテル。
実はわたしも訪れるまで知らなかったのだけれど、1948年に創業、もともとは外国貿易使節団ホテルとして運営をスタートしたという日本屈指の歴史あるホテルのひとつ。(初代社長はぬわんと当時帝国ホテル社長の犬丸徹三氏!ちなみに帝国ホテルは1890年、明治23年11月に開業)
1948年ってまだわたしの両親も生まれていない年。そんなことを想像しながら訪れるとなんだか感慨深いものがあります。
そんな芝パークホテルは2020年11月に1階スペースを大幅リニューアルし、古き良き時代を感じさせつつも、新しい様式を取り入れたライブラリーホテルへと生まれ変わりました。
ちなみにフロント横にあるこのライブラリースペースは宿泊客ならだれでも自由に滞在することができ、好きなだけお茶やコーヒーが楽しめるようになっています。
また書籍はすべて銀座 蔦屋書店ディレクションで、日頃見ることができないような美術や日本文化、そして写真集などなかなかのセレクトで、新しい世界との出会いの場にもなっています。
お部屋も一部はリニューアルされており、ところどころ設備の古さを感じさせるところはあるのですが、逆にそれが落ち着くというか、オーセンティックな世界観を存分に味わえ、まるでタイムトリップしているかのような雰囲気も。
おしゃれすぎると落ち着かない、なんて話す両親との旅行にもぴったりかもしれません。
とにかくわたしのお気に入りはこのライブラリー。私がお邪魔したのは12月だったので大きなクリスマスツリーと暖炉はまるで欧米の高級リゾートにいるかのような気分で最高でした。
何よりも行き届いたサービス、そして静かなこの環境はまさにプライスレス。
新しいものはすぐ誰にでも作ることができますが、歴史や古い佇まいというものは後から作ることができないので。やはり大事にしていきたい文化です。
もちろん、感染予防対策もばっちりで、安心して利用できます。
最近では「ホテルでおこもりステイ」が人気だそうで、「ライブラリーコース」「グルメコース」「プチ留学コース」の3種があって、ただホテルに滞在するだけではない、ソフト面での新たな楽しみ方も展開されています。
そして、個人的に前のめりでおすすめなのがこちらのダイニング。リニューアル前にあった中華レストラン「北京」はグルマンの間でも有名でしたが、3つのレストランを1つに統合し、和洋中すべての料理が楽しめるという驚きの展開。
わたしは大好きな和食をチョイスしたのですが、一緒に行ったヒットミーは中華。
二人で行ったのに、それぞれが食べたい和食と中華がそれぞれ楽しめるというのはとてもユニークで素晴らしいサービスだと思います。こんなホテル、なかなかないですよね。
しかもどれも美味しい。ホテルらしいオーセンティックなコースでここはまさに老舗高級レストランの雰囲気もあり、客層もすこぶる素敵。こんな店を知っていたら、みんなから尊敬されそう。
緊急事態宣言があけたら、こんな上質なホテルでゆっくりと時間を過ごしたいものです。
SHIBA PARK HOTEL
芝パークホテル
東京都港区芝公園1丁目5−10
03-3433-4141