サンフランシスコの魅力は西海岸特有の暖かい気候と食の豊かさ。以前訪れた時には短期間の滞在ということもあり「クラムチャウダーと魚介」という印象だったのだけれど、久しぶりの滞在でそのイメージは完全に刷新された。
さまざまな国の料理が味わえる街、多様性のかたまり。全てが心地よくそこに存在している。
そしてとにかく野菜が美味しい。究極的に言うと料理の豊かさは野菜にある、とわたしは長い間思っている。そうしたアメリカでは脇役的存在の野菜がとてもフレッシュで美味しいのはなぜか。そんな秘密を探りつつ、今回はサンフランシスコの進化するグルメスポットとホテル案内をお届けしたい。
サンフランシスコの食の豊かさを知る、早起きして出かけたいフェリービルディング・マーケットプレイスのファーマーズマーケット
今回の旅でサンフランシスコにもファーマーズマーケットがある、と知ってワクワクした。しかもローカルの農家がシティまでやってきて販売するという。作り手の顔がしっかりとみえる食材はおいしい。
私の旅はいつも「おいしいもの」が中心で、どこでへ行ってもたくさんの食材(たとえばそればスパイスだったり、ワインだったり、お茶だったりする)を見るのが好き。もちろん持って帰れるものならば鞄いっぱいに詰めて帰りたいタイプ。
ホテルの部屋で買ったばかりの野菜をちぎって新鮮なサラダを作り、ランチ代わりに食べたりするのも好き。とにかく現地で買う食材はいつも以上に魅力的で新鮮な驚きがある。何よりも楽しい。
今回は幸運にも一番充実したファーマーズマーケット開催の土曜日に当たり、ホテルから歩ける距離のフェリーターミナルは朝からたくさんのひとで賑わっていた。
カラフルで新鮮な野菜やフルーツはどこを見ても新鮮そのもの。そして美しい。料理の腕なんてなくてもシンプルな味付けや調理ですこぶるおいしくなりそう。おもわず大量に購入したくなるのを抑える。次回はキッチン付きの部屋を借りて自分で料理しよう！そんな野望がむくむくと顔を出す。
実はこちらのファーマーズマーケット、近くのレストランのシェフが朝早くから美味しい食材を求めてやってくるという。スーパーよりはちょっとお高めだけど、新鮮でおいしい素材が揃うらしい。そういったプロのバイヤーはシェフズカートと呼ばれる大きなカートを押しながら大量に購入していくので、とてもよく目立つ。シェフがどんなものを購入しているか横目でチェックしたりと楽しみ方は無限大。
もちろん食材のみならず、調味料(最近は日本のうまみや発酵食品がブームらしい)やシティで採れるはちみつなども。まさかサンフランシスコで手作りの麹や味噌をみるとはまさに驚き。
今回はベイエリア(サンフランシスコ)で採れたはちみつをひとつ買ってみることに。細かいエリアごとに蜂蜜の種類が分かれていて、種類も豊富。そして実際に試食してみるとそれぞれちゃんと味が違う！
片っ端から味見してお気に入りのひと瓶をお持ち帰り。こんな風にちゃんと味を確かめてから買えるのはファーマーズマーケットならではの醍醐味。何よりも濃厚な味わいで本当においしい。素敵な出逢いに大満足。
Ferry Plaza Farmers Market
営業時間
火 午前10時－14時
木 午前10時－14時
土 午前8時－14時
定休日
日・月・水・金
Ferry Building Marketplace
One Ferry Building, San Francisco, CA 94111
+1 415 983 8030
営業時間
月-金 午前7時 – 午後8時
土 午前7時 – 午後8時
日 午前7時 – 8時
繊細かつ複雑！前菜が素晴らしいサンデーブランチHilda and Jessで
サンフランシスコベイエリアにある「Hilda and Jesse」はミシュランビブグルマンにも選ばれたカジュアルダイニング。カジュアルな雰囲気の中で洗練された世界の流行を押さえたお皿が味わえる凄いお店。
アメリカというと、どーんとしたボリュームでやってくるイメージないですか？そんなイメージを見事に覆してくれるのがこちら。しかもひとつひとつが美味しい！アメリカでこんな繊細な料理が味わえるとは驚き。
それもそのはず創業者である魅力的な女性、レイチェルとクリスティーナ(店名はふたりの名前ではなかった)がふたりで切り盛りしており、二人ともに高級レストランでキッチンと運営を経験。その経験を存分にこのレストランに注いでいるという。
ドリンクリストにはワイン以外に日本酒もあったりして、お料理には発酵の美味しさも取り入れ済み。日本のフーディーなら絶対行くべき店。とにかく最先端。
この日はブランチということもあり、最初はコーヒーとともにお皿を楽しんでいたのだけれど、とにかくおいしい前菜たちを食べていたら絶対にワインに合わせるべき、と早々に白ワインを追加オーダーしてしまった。
甘党な方もご安心を。たっぷりのバターミルクパンケーキにクランベリーソースにバター、禁断の(そして間違いなく美味しい)スイーツ。
基本的に平日はディナータイム、週末はブランチタイムに営業するのもユニークで楽しい。コーヒーはもちろん、ワインにあわせてゆったりと週末ブランチを楽しみたい、サンフランシスコお気に入りのアドレス。
Hilda and Jesse
営業時間
土-日 午前10時 – 午後3時
月、木、金 午後5時半 – 午後9時
定休日
火・水
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素材の味を生かす薪焼レストラン、ANGLERは引き算の美学が光る
サンフランシスコ・ベイを望みながら近隣エリアの海や山の幸を堪能できるシーフードレストラン「ANGLER」はスタイリッシュな薪火レストラン。薪火で肉や魚、野菜などを火入れし、おいしい1皿を創る。
薪火は日本でも最先端スタイルのレストランとして今注目を浴びているカテゴリー(ミシュラン1つ星を取得している薪焼銀座おのでらや横浜のSMOKE DOORなど)。ちなみにサンフランシスコにはミシュラン3つ星を取得している「Saison」もある。
そんな革新的なスタイルの料理が味わえるダイニング「ANGLER」もまた好きなレストラン。とにかくしっかりと目利きされた旬の食材が生かされており、絶妙な火入れが素晴らしい。写真のホタテなどはいくつでも食べられる。
薪焼というから、スモークの香りが強めなのかと思っていたらそうでもない。とにかく素材があって、それを最大限美味しくすることを考えてひとつひとつのお皿が出来上がっていく。そんな感じ。
とにかくひとつひとつのお料理がすこぶる美味しい。
重厚な雰囲気のインテリアとは対照的に、いつもお客さんでいっぱいの賑やかなレストラン。こういう店は定期的に通いたくなる。
よい素材が手に入るからこそ、サンフランシスコにはよいレストランが多いのだとしみじみ感じさせてくれる夜。シェフの引き算が光る。
ANGLER SF
132 The Embarcadero, San Francisco, CA 94105
415-872-9442
営業時間
午後5時 – 午後10時
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注目の2つ星レストランが手掛けるカジュアルイタリアンダイニング
2 つ星レストラン「Acquerello」のチームが手がけるカジュアルレストラン＆バーsorellaはサンフランシスコで美味なるイタリアンを楽しみたいときにぴったり。
リラックスした雰囲気のなかで美味しいお料理とお酒を楽しむ幸せ。
この店も終始満席で、ローカルに愛されている様子がひしひしと伝わってくる。フレンドリーで的確なサービスも含め、イタリアとサンフランシスコが出逢うとこんな店になるんだ、と。
何を食べても、どんなシーンにもぴったりとハマる使い勝手のよい1店。イタリアンだけれど、どのお皿もちょっぴりひとひねり効いている。何を食べても新しい発見がある。
海外を旅するといつもドキドキする。魚貝はメニューを見ただけでは理解するのが難しい。素材の英単語はなかなか使う機会がなく、実物と英語が一致しないことも多い。さて、何をオーダーするか。
カラマリ、カルパッチョ、マテ貝。今回もまた魚や貝などの多種多様な素材はオーダーしテーブルに届くまでフルに想像力を働かせてみる。そんな瞬間もまた楽しい。
デートや美味しいものを共有したい友人とちょっとだけお洒落してお出かけしたい。
サンフランシスコのレストランは本当に当たりが多い。毎夜毎夜幸せな気分でレストランを後にできる幸せ。
Sorella
1760 Polk Street (@ Washington),San Francisco
営業時間
水-日 午後5時半 – 午後10時
定休日
月・火
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サンフランシスコにいながらモロッコ旅気分が味わえるBERBER
ミシュランのビブグルマンにも選出されているモロッコおよび北アフリカ料理のBerberはとてもユニークなレストラン。
ダイニングでは毎夜ゲストによるエキゾチックなショーが行われ、サンフランシスコにいるのにまるでモロッコを旅しているかのような気分になれる。
コースはひとつ。迷う必要がないのもいい。席に座るとほぼ自動的にサービスされる仕組みでスープとメインのタジンにクスクス。そしてデザートの3ディッシュスタイル。ワインペアリングもシンプルかつユニークなセレクトで、多様性の街サンフランシスコを存分に味わえる1店。
働いている店員さん達もかなりの個性派かつお洒落さん。
ショー(キャバレーな雰囲気)と美味なるモロッコ料理は意外とリーズナブルなのもポイント高し！
帰り際にローズウォーターいる？と聞かれYESと答えると手のひらによき香りがふんわり。なんとも堪能的。ここはおとなの隠れ家。
BERBER
1516 Broadway, San Francisco
(415) 800-7767
営業時間
水-木 午後5時半－午後12時
金-土 午後5時半－午前2時
日 午後11時－午後3時／午後5時半－午後12時
定休日
月・火
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サンフランシスコ初の高級ホテル、1875 年に創業したパレスホテル
今回サンフランシスコでステイしたのは、1875 年に創業したパレスホテル。実はサンフランシスコ初の高級ホテルなんだそう。
ゴールドラッシュ時代のラグジュアリーな雰囲気に加え、歴史ある建築としての魅力あふれ、ロケーション抜群でユニオンスクエア、ケーブルカー、チャイナタウンなど、サンフランシスコのダウンタウンを徒歩で探索することができるという最高すぎる立地。
しかもオーナーは日本人というからビックリ。実はこのホテルのステイ中にMBAの渡邊雄太選手がホテル前を歩いていたのを見かけたり、なんてミーハー体験も。
そしてホテルの朝食も豪華。好きなものを好きなだけ楽しめる朝食ブッフェはフルーツもたっぷりで嬉しい。
個人的にアメリカに来たら絶対にベーグルは欠かせない派。こちらのホテルではカリカリにトーストでき、小さ目サイズなのも色々と試したいひとにとっては嬉しい配慮。
そしてとっても嬉しいサービス、それが宿泊者は毎朝コーヒーがロビーで貰えること。朝はコーヒーを飲まないと目が醒めた気にならないのでこれはとっても嬉しかった。
コーヒーを飲みながら、歴史ある建築であるホテル内をじーっと見つめる瞬間。これがパレスホテルに宿泊する最高の特典のような気がしていた。もしも自分が18世紀後半に生きていたらどんな生活をしていたのだろう？とそんな時代に思いを馳せる。
ちなみにホテル内にあるシャンデリアは古くから大切に使用しているという、歴史的逸品。
そんなシャンデリアがある「ガーデンコート」で楽しむのはアフタヌーンティー(シャンパーニュ付もある)。朝食会場もこちらなので、ともにゴージャスな気分に浸れる。
そしてサンフランシスコのど真ん中で楽しむアフタヌーンティーはローカル女子たちのハートをしっかりと掴んでいて、わたしも同じようにヌン活を満喫できたのは良き思い出。やはりホテルでのアフタヌーンティーは非日常と贅沢な気分が味わえる最高の体験。
世界のトップバーにも選ばれた歴史ある「パイドパイパーバー＆グリル」もまた独特の雰囲気があり素敵。
クラシカルなオーセンティックバーで楽しむひとときは、旅の楽しみのひとつでもある。ましてパレスホテルのような歴史あるホテルならなおさら。これは声を大にして言いたい、パレスホテルに来たら絶対に行くべき！
サンフランシスコの中心にあり、何をするにも便利なパレスホテルはぜひまたサンフランシスコを訪れたらステイしたい。とにかく素敵な、特別な体験のできるホテル。
Palace Hotel, a Luxury Collection Hotel, San Francisco
パレスホテル，
2 NEW MONTGOMERY STREET, SAN FRANCISCO, CALIFORNIA, USA, 94105
+1-888-627-7196
insta
Special Thanks,
サンフランシスコ観光協会
最新のサンフランシスコの観光情報は「SF Travel」が便利。SNSなどの発信もあるので、いつか行きたい！なんて方もフォローしておくといいかも。
ユナイテッド航空
ユナイテッド航空は北米航空会社の中で、最も広範囲なグローバルネットワークを展開。2023年1月7日から関西―サンフランシスコ便が再開、日本の3空港（関西、羽田、成田）からサンフランシスコへ合計週17便のフライトがある。